$ 0 0 あれは小学2年の、季節は春、だったと思う。たくさんの花が咲いた空き地だった。何の花だったか覚えてないが、綺麗だったのは覚えている。近所に住む同級生の、とても素朴な女の子が私の後を、このお花畑まで着いてきたのだ。一言も話さないまま、時は過ぎた。その時は、なんでその子が着いてきたのか、なんで私をみつめているのか、わからなかった。彼女の想いがいま、私に届いた。そして、それが私の初恋だったと、この歳になってやっと、気がついた。誰かが私を好き、ということに、未だに鈍感な私です。